intel の SSD (Solid-State Drive) 335 series 240GB を購入しました。
スペックは以下のとおり。(公式サイトから転載)
Technical Specifications | |
Model Name | Intel® Solid-State Drive 335 Series |
Capacity | 240GB, 180GB |
NAND Flash Memory | 20 nanometer Intel® NAND Flash Memory Multi-Level Cell (MLC) |
Bandwidth | |
Sustained Sequential Reads up to: | 240GB : 500 MB/s |
Sustained Sequential Writes up to: | 240GB : 450 MB/s |
Random I/O Operations per Second (4KB IOPS) | |
Reads up to: | 240GB : 42,000 IOPS |
Writes up to: | 240GB : 52,000 IOPS |
Interface | SATA 6.0 Gb/s, compatible with SATA 3Gb/s |
Form Factor, Height and Weight | |
Form Factor | 2.5 inch |
Height / Weight | 9.5mm / up to 78 grams |
Life Expectancy | 1.2 million hours Mean Time Between Failures (MTBF) |
Power Consumption | Active: 350 mW Typical4 Idle: 275 mW Typical |
Operating Temperature | 0°C to 70°C |
RoHS Compliance | Meets the requirements of European Union (EU) RoHS Compliance Directives |
Software Tools | Intel® Solid-State Drive Toolbox with Intel® SSD Optimizer at www.intel.com/go/ssdtoolbox |
Intel® Data Migration Software at www.intel.com/go/ssdinstallation |
容量 | 順次読み出し / 書き込み (最大) | ランダム 4KB 読み出し / 書き込み (最大)2 | フォームファクター |
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240 GB | 6Gb/s 500 MB/s / 315 MB/s 3Gb/s 265 MB/s / 240 MB/s |
20 K IOPS / 8 K IOPS | 2.5 インチ SATA |
私が購入した SSD としては 4 台目です。書き込み,読み込み速度は順次,ランダム共に現在の SSD の中ではトップクラスなので文句なしです。実速度は搭載するハードウェアによりますが,SATA3(6Gb/s)で読み込み 480MB/s ,書き込み 330MB/s ぐらい,SATA2(3Gb/s)で読み込み 270MB/s,書き込み 180MB/s ぐらいでしょうか。HDD と比べると段違いの速度だと思います。また,付属品として,2.5 inch -> 3.5 inch アダプタや SATA3(6Gb/s)のケーブル,SATA電源変換ケーブルがついてくるのは嬉しいですね。
これまで,ADATA,SAMSUNG,Crucial の SSD を触ったことがありますが,やはり業界に先駆けて牽引してきた intel 製の SSD のほうが安定性やパフォーマンスが高いように感じました。とはいっても,SSD が市場に出始めた時期に問題になっていたプチフリ現象などは,最近の SSD ならどのメーカーでもあまり発生しなくなっていますので,予算や容量などと相談しながら,自分がいいと思うメーカーの製品を買うのが一番いいと思います。
SSD の利点と欠点
SSD のメリットとしては,大きく以下のようなことが挙げられます。
- 読み込み/書き込み速度が高速。
- HDDでいうシークタイム(ディスク間の移動や,ディスク上でのアクセス箇所の移動にかかる時間)がほとんどなく,全てのデータに同じ時間でアクセスできるため,ランダムアクセス性能がよい。
- 物理的な稼働箇所がないため,省電力で,動作音がしないので静か。
- 上記の理由で,HDDに比べて振動や衝撃に強い。壊れにくい。
- 上記の理由で,HDDに比べて軽い。低発熱で,耐環境性が高い。(熱につよい)
逆にデメリットとしては以下のようなことが挙げられます。
- HDD に比べて容量単位の価格が高い。(2013年8月現在でだいたい10倍〜15倍)
- フラッシュメモリタイプだと,書き込み回数制限があるので,場合によっては寿命が短くなる場合がある。
- 現在のところ,安価でできるデータ復旧技術がない。
メリットとして一番強いのは,やはりディスクのアクセス速度の向上です。ディスクアクセス速度が向上することによって,日常生活の中でのパソコンの使用において以下のような恩恵があります。
- OS の起動,終了時間の短縮。
- アプリケーション(プログラム)の起動,終了時間の短縮。
- OS やアプリケーション(プログラム)の動作(処理)の高速化。
- 長期間の使用による,データの断片化による影響を受けない。
- メモリのスワッピングの高速化。
一般的なパソコンにおいては,CPUの処理速度やRAMなどのメモリのアクセス速度に比べて,HDDやCD,DVDなどの外部記憶装置のディスクアクセス速度はとても遅いです。しかし,大容量で電源を切ってもデータが残るHDDなどに OS やアプリケーション(プログラム)のデータを保存しなければなりません。そのため,OSやアプリケーションの起動時や動作時には必ずHDDなどにアクセスしなければならず,パソコンの性能において大きなボトルネックになっていました。
よって,SSDに換えることで,そのボトルネックを大きく解消することができるため,全体的なパソコンの性能につながります。また,OSを長期間使用することでデータの断片化(同じディレクトリ内のファイルでも物理的に遠い位置にある)が起き,そのため,HDDではシークタイムが増大しますが,SSDは全ての位置に同じ時間でアクセスできるため,この断片化の影響を受けません。
さらに,RAMなどのメモリが足りなくなると,スワッピングといって,HDDなどの外部記憶装置にRAMの代わりの領域を作るため,さらにディスクのアクセスが増え,処理時間が遅くなっていましたが,SSDではこのスワッピングが起きても,ディスクアクセス速度が速いため,HDDほど処理が遅くなったりすることはありません。
デメリットの中で,書き込み制限に伴う寿命が短くなるということついては,そもそもHDDにおいても物理的な部品の摩耗によって寿命が来るため,一概にHDDと比べて寿命が短いとは言えません。この書き込み制限による寿命を延ばすための技術も開発されていて,intel の公式ホームページによれば,毎日 8GB のデータを書き込んだとしても,10年の書き込み耐久性能があるらしいです。
長々と書きましたが,個人的にはデスクトップPCなら Apple の Fusion Drive のように,起動ディスクを SSD とし,データは大容量の HDD を用いるのが一番いいとおもいます。ノートPCの場合は,やはり耐衝撃性能に優れていたほうがいいので,頻繁に持ち歩く場合には,SSDだけのほうがいいように思います。体感的には十数倍速くなるんではないでしょうか。まあ,なんにせよSSDを買わない理由はないとおもいます。
以下は写真です。